人と猿と地球から経営をかんがえる

Chondrocyte-_calcium_stain

会社を経営していると、日々かんがえることは
人材! 人材! 人材! です。
経営者ならば、または部門をまかされている部長ならば、
日々、どうすれば良い人材に育成できるのか?
または、どうすれば良い人材を獲得できるのか?
またまた、ともすれば
「 人材を育成するなんて、そもそも無理・・・。」 などと
諦めモードにはいったりしてませんか??
今日はちょっと違う視点から、
経営をかんがえる機会にしてみましょう。

さてさて、
地球上の生命体は共通の形式をもつ遺伝子(DNA/RNA)をもっています。
遺伝子は不変のものではなく、
ある確率で変化(突然変異)することって皆さんご存知でした??
実は、それが生物の 進化 を引き起こしているんです。
変化が “ 進化 ” を起こしてきたわけです。
2つの種を比較して,
遺伝子の共通部が多いほど2つの種は近い種であり,
相違点が多くなるほど遠い種ということです。
そして遺伝子が突然変異を起こす時間あたりの確率が
あきらかになったことで,遺伝子の相違の大きさから2つの種が
どのくらい前に共通の祖先から分かれたかが算定できるようになったようです。
ミトコンドリアDNAをもちいた算定では,
およそ500-600万年前にヒトとヒトに最も近い類人猿である
チンパンジーの仲間がわかれたと推定されています。
Chondrocyte-_calcium_stain
(ミトコンドリア)
現在のところ人類の特徴を持つ最古の化石はおよそ500万年前のものであり,
サルとヒトの共通 の祖先に当たる化石はまだ見つかっていません。
また,東アフリカを中心に多くのヒトの化石が発見されていますが,
そのほとんどの種は絶滅しており現代人にはつながっていません。
トゥーマイ復元
(トゥーマイ化石)
発見されたヒトの化石はまさしく  であり,
時代は分かってもそれが旧い種が進化したものなのか,
あるいは新しい種に進化したものなのかも簡単には分かりません。
そのため,ヒトが猿人から進化して現代人(ホモ・サピエンス)に至る
道のりも完全な線でつながれたわけではないようです。
ヒトとは何かと問われたら、皆さんはなんて答えますか?

●脳が発達しており火や道具を使うことができる,

●複雑な言語を使用する
ことなどがあげられますね。(チンパンジーやオランウータンも簡単な道具を使います)
他の類人猿にはみられない決定的な違いは、
直立二本足歩行 をすることです。
直立二足歩行はヒトの体型を猿人やサルと大きく変えるとともに,
手の発達,脳の発達 をうながしたといわれています。
440年前人類最古の全身化石
(約440万年前の人類最古の全身化石)
ですが、
どうしてヒトが二足歩行を始めたかははっきりとは分かっていません。
不思議なことにヒトの進化の舞台はほとんど東アフリカとなっています。
なぜアフリカだけが新しい人類発祥の地になるのかは分かってないようです。
猿人(アウストラ・ピテクス)はアフリカを出ることはなかったと考えられています。
アウストラロピテクス
(アウストラロピテクス)
しかし,約250万年前に出現したホモ属は石器を作り,
肉食を始め,異なる環境へ適応できるようになりました。
肉食による栄養状態のカイゼンは脳の巨大化,
複雑化に大きく関係したと考えられています。
また,植物だけを食料としていた頃に対して,
その分布範囲を大きく広げることが可能となりました。
彼らはアフリカを出てヨーロッパやアジアに拡散しました。
インドネシアのジャワ原人,中国の北京原人はその子孫です。
ジャワ原人
(ジャワ原人)
しかし,彼らは数十万年前(一部は数万年前)に絶滅しており,
現在のアジア人の祖先というわけでありません。
火と道具を使用することにより人類は世界各地に居住範囲を広げていきます。
北京原人
(北京原人)
当時の人類は狩猟採集生活を送っていましたが,
増え続ける人口を養うためおよそ1万年前に世界各地で農耕が始まりました。
メソポタミアでは麦,中国ではコメ, 東南アジアではバナナ,タロイモ,キャッサバ,
メキシコ南部ではトウモロコシというように、
cassavatuber
(キャッサバ)
それぞれの土地で自生していた野生種の植物を育てあげたものです。
農業は世界のさまざまな場所でそれぞれ個別に生まれてきたのです。
人類は食糧問題を農耕により切り抜けました。
それは定住生活を可能にし,より多くの人口を養うことを可能にしました。
皆さんの会社で、いつも売上に苦しんでいるようであれば
農耕型の事業モデル がまだ確立されてないのかもしれませんね。
人々は農耕のため今までより大きな集団で暮らしはじめ,
その中で指導的な権力を持つ個人が現れ,文明の入口にさしかかっていきます。
文明の初期から 環境問題 はありました。
今の時代だけの問題ではなかったのです。
農耕は条件の良い土地に人口を集中させる結果を生みました。
食糧を調達するため,
建築資材や薪を得るため周辺の森は次々と伐採されていきました。
森林伐採
森を失った地域は乾燥化し,肥沃な土壌は雨により流失します。
農業そのものが自然を人類の都合の良い形に変える行為なので、
自然破壊の要素をもっているわけです。
シュメール文明,クレタ文明,ギリシャ文明,マヤ文明は
自然資源の荒廃により衰退していきました。

(マヤ文明)
文明の初期から環境問題は存在していた のです。
これに対して中国文明,インカ文明は地域の自然と共生する道を選択したので,
少なくとも環境問題による滅亡はまぬがれました。
インカ帝国
(インカ帝国)
農耕を開始した頃の世界人口は500万人程度と推定されています。
4000年前には5000万人と10倍になっています。
キリストが誕生した頃はまだ2億人だった人口は、
次の2000年で30倍の60億人に増加しました。  今のことですね。
特にこの 100年の間に45億人 も人口が増えています。
地球環境が急速に悪化していくのはこの時代と重なります。
地球は人類に占有され,他の生物は急速にその生息環境をせばめられ,
過去に何回かあった大絶滅が人類の手によって引き起こされようとしています。
人口圧力は現在も特定の地域では増え続けています。
21世紀の半ばには90億人に達する人口を地球は養えるのでしょうかねぇ。。。
いかがでしょう?
サルから人類。
その発展の中におこってきた文明と地球との関係性の中で、
今の経営を見直すヒントが山盛りな気がしませんか?

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