中国人と日本人のご飯の食べ方にみる商売のありかた

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「 中国でだまされた。。。 」

「 中国人は常識はずれだ。 」
などという日本人経営者のなんと多いこと。
本当にそうでしょうか?
と、最近中国に行く機会が増えて、
中国人と接することが多くなりつくづく思います。

わたしたち日本人は、数千年の日本の文化、日本の常識、
日本特有の道徳観が根づいており、わたしたちの価値判断基準はやはり日本基準である。
その事情は中国でももちろん同じなはずです。
日本人の基準ばかりがグローバルスタンダードではありません。
中国人には中国の歴史、文化、道徳観が背景になって価値判断しているはず。
それらの背景は、わたしたち日本人と同じはずです。
違っているのは、歴史的背景、文化的背景、人口、道徳観etc・・・
外国に旅行にいく、外国でビジネスをする。
そのときに相手の国の文化や歴史、常識をまずは自ら学んで、
理解しようとしている日本人がどれほどいるでしょうか。
多くの場合、日本人は日本人の常識にあわせて
海外の諸事情をみているような気がします。
本来、郷に入れば郷に従えです。

(毛沢東)
中国人はわたしたち日本人と顔が似ています。
だからどうしても、似たような価値観をもっていると、
勝手に思い込んでしまい、期待値が大きくなっている風潮が強いのかもしれません。
アフリカ人とは価値観が違う! とか、
マサイ族とは価値観が違う! とか、

(マサイ族)
ブッシュマンと価値観が似ている! とか、

(ブッシュマン)
あまり聞きませんよね(笑)
見た目、つまり 外見がもたらす思い込み度合い というものも
わたしたち人間には存在してくるようです。
最近、ご飯の食べ方を見ていて、 中国人とわたしたち日本人の価値観の違いの原点 は
もしかしたら ココにある のでは!!と、思うことがありました。
わたしたち日本人の食卓は個人主義的なセッティングが一般的です。

お父さん、お母さん、自分、兄弟には、それぞれのお茶碗にご飯が盛られ、
大のおかず、小鉢、おつゆなど、個々に盛り付けられます。
おしゃれにランチョンマットなどを個々に敷いて食べたりする家庭も多いですよね。
自分が小さいときには、
いかに自分のお椀にたくさんご飯が盛られているかが気になったりしたことありませんか?
おかずも他の兄弟と比べて一番大きいかが気になったり。
わたしは思いっきりそうでした。(苦笑)

中国は日本と違い、個々にご飯が盛られるのではなく、
大きな円卓を皆で囲んで、大皿料理でドカンドカン!と出てきます。
それらを各々が食べたい量を小皿にすくって食べますよね。
足りなくなれば、また大皿を頼みます。
円卓を囲む家族の家長は、
自分が満たされることよりも家族や仲間が満たされているかに気を配ります。
つまり、わたしたちのように家族の誰かと量を比べるようなことはないわけです。
ですから、自分に配られたご飯が多い少ない、小さい大きいという個々の量よりも、
「 自分はどの卓につくか? 」 が大切な価値観なわけです。
ビジネスシーンでも似たような想いをすることがあります。
わたしたち日本人は、新しいことを始める前に
細かい設定 を事前に気にしたりすることが多いような気がします。
結果がでた際に、自分と他者がそれぞれの役割に応じて
イーブンの配当になるように気を配るわけです。
それに比べて中国人は、事前に細かい取決めをすることをあまり好まないように見えます。
その代わり、結果として大きく儲かったりした際には、
リーダーが 「 自分は2割でよい。今回はお前が8割とれ。赤ちゃんが生まれたばかりだろ? 」 などの配慮をリーダーがします。
昔の日本人的な気質と似ているのかもしれませんね。
最近の日本人の仕事ぶりや、
契約形態は欧米の影響を多大に受けていますから、
事を始める前から成功した際も失敗の際も、
事前に取り決めておくことを好むようになっているような気がします。
これらは一見、公平にも感じますが、
やはり思いがけないことが起こることの方が多いもの。
そういう時に、中国ではリーダーシップのある者に判断を託され、
日本や欧米などは、1人の人間が偏った判断をしないような設定をあらかじめ約束しておく。
お膳と円卓
どちらが正しい、どちらが良いということが大切ではありません。
お互いの文化の違いを認め合うことが大切なんでしょうね。
今、わたしにとっては
中国で出逢う、中国人はもちろん、中国で頑張っている日本人も
素晴らしい人だらけです!!

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